2013年9月7日土曜日

Conceptis「最も難しい加算パズル」を解いてみた(3)

Conceptis「最も難しい加算パズル」を解いてみた(1)
Conceptis「最も難しい加算パズル」を解いてみた(2)
の続きです。

前回までで、下1/3はひとまず完了しました。
今度は上から埋めていきます。













(5)

盤面上部に着手します。まずは左上部分。

埋め忘れていた3マス24を埋めました。
ヨコの3マス19に注目すると、ABが6以下、Cが8以下であることから、【最大最小】の考え方により、C=8、(A,B)=(5,6)が確定。

さらにすぐ下の4マス20に注目すると、Dが12、EFが6以下、Gが8以下。この条件で合計20を満たす方法を考えてみると、EFは456、Gは78でなくてはいけません。




さて。
2つのタテ列(45と42)で987が埋まったので、何かができそうです。

ヨコ6マス37、9マス45、6マス39は、いずれも987が入る組み合わせです。これらの列で987が入るマスを考えてみます。

まず39の列で789が入るのは、HIJの3マスのみ。さらに37の列をみると、Kはタテで987を使い切ったのでLMNに987。 

最後にヨコ9マス45。【最大最小】により、Oは4以下。よってPQRが987。





右下に視点を移して9に注目すると、もう少しだけ進めます。
ヨコ5マス32には9が必ず含まれますが、Sにしか入りません。さらにすぐ下の6マス38でT。2ヶ所ある8マス36が効いています。


この考え方で埋まるのは、ここまででしょうか













(6)
左上に戻って、候補数字を絞り込んでみます。
よく見るとABEで456の【トリプル】。したがってF=1、(C,D)=(2,3)











さて、この次がわかりにくい。
ここを見落として他の場所に行ってしまいやすいのですが、解くためには必ず通らねばならない道と思われます。

タテの7マス42で、3の入る場所を探します。
Gに入ると、G+H=5より、残り4マスで合計32となって、不可。
よってI=3。

これが決まったことで、周辺に一気に波及します。
J=4、(K,L)=(7,8)。M=9、N=9、O=9が順に確定。



さらに右上部分にも波及します。
O=9によって、タテ7マス30にはこれ以上7と8が入らなくなりました(1234569=30)。

この領域のタテ列をよく見ると、△が1つ以上あるいは2つ以上あるいは3つ入ってはいけない列が多数あります。
このことに注意しながら見ていくと、△がどんどん書き込めます。一つのヨコ列について△を書くことで、それが別のヨコ列の情報となって、△の入る場所をさらに決定します。
これで順に、(P,Q,R)=(7,8,9)、(S,T,U)=(7,8,9)、(V,W)=(8,9)。

ここで改めてヨコ6マス37を見ると、M=9が入ったことにより、X=9が確定。上に戻ってさらにいくつかの数字が確定します。


今回は、ダイナミックな789の配置と3の場所を探すのがポイントでした。前者は比較的見つけやすいですが、後者にはやや唐突感があり、難問ということなのでしょうか。
解説ということで重要な部分に絞って書いていますが、実際には、ある程度手が進まなくなってきた段階で個々のマスの候補数字を順に検討します。その過程の中で、なんとか見つかるかな、といったところです。
しかしわかりにくい分、そこを突破した後は一気に数字が埋まるようになっています。単に難しいだけのパズルではなく、十分に展開も考慮されていると感じました。